別荘の壁に絵を描きました

今年(2020年)の8月~11月初旬に
知人の依頼で描かせていただいた
南阿蘇にある
別荘(アトリエ兼ギャラリー)での
作業の様子をご紹介します。

「別荘に絵を描いてみませんか?」

コロナ渦真っ盛りのある日
「私の別荘に絵を描いてみない?」
という連絡がありました。

お話を聞くと
別荘のリフォーム中で
今は外壁を塗装し直していて
それが終わったら絵を描いてほしい。

別荘での時間は非日常にしたいので
森や草原や星空をイメージして
自由に好きなように練習として描いて
絵の活動の経験と宣伝に使ってほしい。

ということでした。

別荘の外壁お絵描きに初挑戦

ということで
普段の仕事もあるので
この別荘に来て作業できるのは
週1~2回程度。

やったことない作業なので
どれくらいかかるのか
見当もつかず期間も未定
(やめたくなったら止めていい
とはいうものの、そうもいかない💧)

お互いお試し価格として
ホントはダメらしいですが
壁画アートとしては破格のお値段で

引き受けました。

依頼を引き受けて、その後
梅雨が思ったより長引いたため
肝心の外壁塗装工事の作業が
なかなか進まなかったのですが

塗装業者さんが
アクリル絵具で絵を描くための
下地としての塗装をしてくださる
ということで
全体的な絵のイメージを作るための
打ち合わせをしました。


通路は森の小道風
緩やかにカーブした
明るい茶色の土の道
両サイドは植物を描くので緑

・外壁は緑地でシャッターは白地で
自由に好きなものを

・2ヶ所あるウッドデッキの広い部分は
草原風にするため緑に
 夜空や星空、宇宙を描くために紺色に

「赤毛のアンのグリーンゲーブルズ」
「愛犬の姿」を何処かに描いてほしい。

自由ってなんだろう?と一瞬思ったけど
描けなくはないので描いてみよう。

問題は作業期間、
いつものキャンバスへの描き方では
時間がかかりすぎるので
別の描き方を考えなければ。

外壁へのお絵描き遂に開始

ようやく梅雨も明け
塗装工事も終了し
9月初旬、ようやく

絵を描ける状況になりました。

が、とりあえず一人では
終わらなそうだったので

この作業を面白がってくれる
助手を1人連れて行き
いざ、お絵描き作業開始~

私の担当は通路部分「森の小道」

勝手が分からず
うっかりいつものように細かく
描いてしまい、初日はこの部分だけで
終わってしまった。

 

2日目からは絵画風ではなく
ポスターやトールペイント風に
変えました。

少し作業ペースがUPしたかな?

実はここ
蜂たちの偵察用ルートのようで

熊蜂やらアシナガ蜂やらが
頭のそばをブンブン音をたてて
飛び回る( ;∀;))コワい!!

「蜂は黒い色を好む」

というので
黒髪と黒い服の私は
白い上着を頭からかぶり
ガードしながら作業しました。
(苦肉の策の雪だるま ↓ )

 

助手のSさんには手すりの下(柵?)部分に
蔦や花(植物)を描いてもらいます。
言わずもがな彼女の元にも
蜂はやって来るため
作業には苦戦を強いられる

絵を描く工程が二人共違うので
別々にやる方が効率的

しっかり下絵を作って
それを元に描いていくSさん

描くものとイメージはあるものの
(初めての素材は特に
実際に描いてみないと分からない
と思っているので)

実際に絵の具を乗せてみてから
描きながら試していく私・・・

本来、依頼を受ける際は
しっかり下絵を作って
イメージを明確にする
Sさんのやり方が正しいのですが

自由に好きなようにとの依頼なので
そのようにさせていただきました。

 

別の日 ↓

けっこう進んだ「森の小道」

 

柵(?)の部分にカラフルな花を描くSさん

相変わらず蜂に悩まされ
度々、中断を強いられる。

 

またまた別の日 ↓
藤の花を描く私

蜂を避けるための白い上着
恰好など、どうでも良い
蜂に狙われないためには!

藤の木の足元には小人の家 ↓

階段にはピンクの薔薇を ↓

 

「森の小道」にSさんが
何やら描いています。

森の動物たちが出現していました。

 

シャッターには
赤毛のアンの
プリンスエドワード島を
イメージした風景を。

プリンスエドワード島は
画像のお陰でイメージを共有できたため

2人で作業(左側半分:私、右側半分Sさん)

シャッターは平らな部分が多いので
描きやすいかと思いきや

意外と凹凸があって描きにくい。

 

毎週、南阿蘇へ通ううちに
いつの間にか10月に入り
午前中は少し肌寒くなってきました。

相方のSさんには耳が生え
日々練習を欠かさないためか
画力もスピードもUP!!

下絵なしで薔薇が描けるように
なっていました~!!凄い!!

10月半ば、
緑の植物スペースはほぼ終了し

作業はいよいよ
夜空・宇宙スペースへ。

グリーンゲーブルズの上空に
夜空が広がるイメージなので
まずはグリーンゲーブルズを描き

蝶を追って走る
家主の愛犬
を描き込みました。↓

天の川を描きました ↓
天の川は奥がSさん担当
手前が担当

柵に、ミニロケット
括り付けてあったので ↓

地球からアンドロメダ星雲へ
飛び立って行った場面を描きました。

ここには天王星


天の川が思いのほか
カラフルで賑やかに
なってしまっていたので
少し修正し、完成 ↓

もうひとつ「グリーンゲーブルズ」

シャッター部分も完成!

最後の仕上げは、ガスタンクに
南阿蘇をイメージした山と
南阿蘇の一部のみに生息する
絶滅危惧種の青い蜂
「ブルービー」(見えるかな?)


(花は南阿蘇とは関係なし、
雰囲気です)

結局、3カ月と少し
記録が間違ってなければ
トータル17日間の作業でした。

初めてのことで
ほとんど手探りな状況でしたが
とても貴重な経験となりました。

しっかりした契約を結んで
書面にして、というのが
今回やれてないので

仕事としてやるつもりなら
今後の課題かなと思います。

今回は、
口約束でしたがご依頼主様が
きちんとした信頼に値する方
だったので


報酬は最初の予定通り

しっかりキッチリいただくことが
できました。

私はこの場合、運が良かっただけです。

本来、依頼を受ける際は
必ず契約書を交わすべきなので

これを見た皆さんは
きちんと見積書と契約書を
交わしてくださいね。

最後に
この貴重な機会を与えてくださった
シルバーアート作家
鶴田淳さまに
あらためて感謝いたします。

鶴田 淳 様との展示の様子はこちら
↓↓

『月と星と空と』展 展示風景

ありがとうございました。