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1番好きな視点からの熊本城をアクリル絵の具で描く、桜と梅の共演編

1番好きな視点からの熊本城をアクリル絵の具で描く、桜と梅の共演編

熊本地震前の熊本城を描きました。
今回は実際にある建物を描くので
写真や画像を見て描きました。

サンプル画像は ↓ こんな感じの画像いろいろ
実際は検索かけて数種類の画像を見て描いたので
これ1つではないです。

さぁ、では早速描いてみよう!

1番好きな視点は竹之丸から天守を見上げる石垣越しの風景

1.適当にアタリを付ける

今回は24.5mm×18.5の小さめキャンバスに描きました。
だいたいのアタリをつけて白と黒で下描き。

2.遠くから描くとなにかと都合が良いのでまずは空から塗っていく

基本的に私は月夜を描く画家なので
昼間の空は脳内で夜空に自動変換されます。
今回の夜空ベースはフタロシアニンブルー。
石垣の部分を描き込み
木の枝を適当に描く。

3.桜と梅を描く部分に薄く色付け

非常に見えにくいですが
左の石垣の桜、手前に梅園を描く予定なので
花があるイメージ固定のために
その部分に薄く紫を塗っています。
天守も少し修正。
ついでに石垣も描いていく。

4.木の葉、桜の花を描く

色を付けていくので少しモチベーションアップ。
葉っぱは緑!は思い込み。
赤・青・黄・茶・白、細かく混ぜたり重ねたりしています。
桜はピンク・紫・白など。

花の間から見える枝
手前の石垣
石垣の上の草を描く。

5. 手前に紅白の梅を描く。

手前に梅を描いていくのですが
実際にはもう少し上の石垣の奥にある
「飯田丸」と呼ばれる辺りに梅園があります。

そう、熊本地震で「1本石垣」に支えられていた
あの建物。
飯田丸五階櫓(イイダマルゴカイヤグラ)
のある場所です。

これは竹之丸から見た風景なので
梅園は本来はもっと上に行くと見られます。

右側に白い梅、まずは形を描く。

6.白梅の花を描く

検索した写真画像を見る限り
おそらく花弁は5枚
花が開ききっていないのでよく見えず勘で描きました(^^;

7.左側に紅梅を描く

こちらは八重咲のようで花びら多め。
花びらが幾重にも重なり華やか。
マゼンタ使用。

8・天守の背後に月を描く。

「天守の背後に大きな月」を想定し
満月をドーンと描いてみる・・・・・

9・何か・・・イメージ違うよね??? 月を消す。

実際に描いてみてイメージ違う・・・・・
は、よくあること。
面倒ではあるけれど月は消しました。

せっかく星も散らしていましたが
夜空は全面塗りなおそう。

塗り直したものがこちら ↓

10・星を散らして月は小さく描き直し・・・・・完成!!

夜空に少し陰影を付け
星の粒をスパッタリングで散らし
城を見守っている形で遠くに月を描きました。

さっきより良くなったんじゃない?

「竹之丸から天守を見上げる石垣越しの風景」

完成です。

こちらは9月の個展で展示します。
0号サイズの小さな絵なので
額装した方が良いかな?

このまま展示しようかな?
悩みどころ。

まだ時間あるので
もう少し悩もうかな。

 

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別荘の壁に絵を描きました

別荘の壁に絵を描きました

今年(2020年)の8月~11月初旬に
知人の依頼で描かせていただいた
南阿蘇にある
別荘(アトリエ兼ギャラリー)での
作業の様子をご紹介します。

「別荘に絵を描いてみませんか?」

コロナ渦真っ盛りのある日
「私の別荘に絵を描いてみない?」
という連絡がありました。

お話を聞くと
別荘のリフォーム中で
今は外壁を塗装し直していて
それが終わったら絵を描いてほしい。

別荘での時間は非日常にしたいので
森や草原や星空をイメージして
自由に好きなように練習として描いて
絵の活動の経験と宣伝に使ってほしい。

ということでした。

別荘の外壁お絵描きに初挑戦

ということで
普段の仕事もあるので
この別荘に来て作業できるのは
週1~2回程度。

やったことない作業なので
どれくらいかかるのか
見当もつかず期間も未定
(やめたくなったら止めていい
とはいうものの、そうもいかない💧)

お互いお試し価格として
ホントはダメらしいですが
壁画アートとしては破格のお値段で

引き受けました。

依頼を引き受けて、その後
梅雨が思ったより長引いたため
肝心の外壁塗装工事の作業が
なかなか進まなかったのですが

塗装業者さんが
アクリル絵具で絵を描くための
下地としての塗装をしてくださる
ということで
全体的な絵のイメージを作るための
打ち合わせをしました。


通路は森の小道風
緩やかにカーブした
明るい茶色の土の道
両サイドは植物を描くので緑

・外壁は緑地でシャッターは白地で
自由に好きなものを

・2ヶ所あるウッドデッキの広い部分は
草原風にするため緑に
 夜空や星空、宇宙を描くために紺色に

「赤毛のアンのグリーンゲーブルズ」
「愛犬の姿」を何処かに描いてほしい。

自由ってなんだろう?と一瞬思ったけど
描けなくはないので描いてみよう。

問題は作業期間、
いつものキャンバスへの描き方では
時間がかかりすぎるので
別の描き方を考えなければ。

外壁へのお絵描き遂に開始

ようやく梅雨も明け
塗装工事も終了し
9月初旬、ようやく

絵を描ける状況になりました。

が、とりあえず一人では
終わらなそうだったので

この作業を面白がってくれる
助手を1人連れて行き
いざ、お絵描き作業開始~

私の担当は通路部分「森の小道」

勝手が分からず
うっかりいつものように細かく
描いてしまい、初日はこの部分だけで
終わってしまった。

 

2日目からは絵画風ではなく
ポスターやトールペイント風に
変えました。

少し作業ペースがUPしたかな?

実はここ
蜂たちの偵察用ルートのようで

熊蜂やらアシナガ蜂やらが
頭のそばをブンブン音をたてて
飛び回る( ;∀;))コワい!!

「蜂は黒い色を好む」

というので
黒髪と黒い服の私は
白い上着を頭からかぶり
ガードしながら作業しました。
(苦肉の策の雪だるま ↓ )

 

助手のSさんには手すりの下(柵?)部分に
蔦や花(植物)を描いてもらいます。
言わずもがな彼女の元にも
蜂はやって来るため
作業には苦戦を強いられる

絵を描く工程が二人共違うので
別々にやる方が効率的

しっかり下絵を作って
それを元に描いていくSさん

描くものとイメージはあるものの
(初めての素材は特に
実際に描いてみないと分からない
と思っているので)

実際に絵の具を乗せてみてから
描きながら試していく私・・・

本来、依頼を受ける際は
しっかり下絵を作って
イメージを明確にする
Sさんのやり方が正しいのですが

自由に好きなようにとの依頼なので
そのようにさせていただきました。

 

別の日 ↓

けっこう進んだ「森の小道」

 

柵(?)の部分にカラフルな花を描くSさん

相変わらず蜂に悩まされ
度々、中断を強いられる。

 

またまた別の日 ↓
藤の花を描く私

蜂を避けるための白い上着
恰好など、どうでも良い
蜂に狙われないためには!

藤の木の足元には小人の家 ↓

階段にはピンクの薔薇を ↓

 

「森の小道」にSさんが
何やら描いています。

森の動物たちが出現していました。

 

シャッターには
赤毛のアンの
プリンスエドワード島を
イメージした風景を。

プリンスエドワード島は
画像のお陰でイメージを共有できたため

2人で作業(左側半分:私、右側半分Sさん)

シャッターは平らな部分が多いので
描きやすいかと思いきや

意外と凹凸があって描きにくい。

 

毎週、南阿蘇へ通ううちに
いつの間にか10月に入り
午前中は少し肌寒くなってきました。

相方のSさんには耳が生え
日々練習を欠かさないためか
画力もスピードもUP!!

下絵なしで薔薇が描けるように
なっていました~!!凄い!!

10月半ば、
緑の植物スペースはほぼ終了し

作業はいよいよ
夜空・宇宙スペースへ。

グリーンゲーブルズの上空に
夜空が広がるイメージなので
まずはグリーンゲーブルズを描き

蝶を追って走る
家主の愛犬
を描き込みました。↓

天の川を描きました ↓
天の川は奥がSさん担当
手前が担当

柵に、ミニロケット
括り付けてあったので ↓

地球からアンドロメダ星雲へ
飛び立って行った場面を描きました。

ここには天王星


天の川が思いのほか
カラフルで賑やかに
なってしまっていたので
少し修正し、完成 ↓

もうひとつ「グリーンゲーブルズ」

シャッター部分も完成!

最後の仕上げは、ガスタンクに
南阿蘇をイメージした山と
南阿蘇の一部のみに生息する
絶滅危惧種の青い蜂
「ブルービー」(見えるかな?)


(花は南阿蘇とは関係なし、
雰囲気です)

結局、3カ月と少し
記録が間違ってなければ
トータル17日間の作業でした。

初めてのことで
ほとんど手探りな状況でしたが
とても貴重な経験となりました。

しっかりした契約を結んで
書面にして、というのが
今回やれてないので

仕事としてやるつもりなら
今後の課題かなと思います。

今回は、
口約束でしたがご依頼主様が
きちんとした信頼に値する方
だったので


報酬は最初の予定通り

しっかりキッチリいただくことが
できました。

私はこの場合、運が良かっただけです。

本来、依頼を受ける際は
必ず契約書を交わすべきなので

これを見た皆さんは
きちんと見積書と契約書を
交わしてくださいね。

最後に
この貴重な機会を与えてくださった
シルバーアート作家
鶴田淳さまに
あらためて感謝いたします。

鶴田 淳 様との展示の様子はこちら
↓↓

『月と星と空と』展 展示風景

ありがとうございました。

 

アクリル絵具の特徴と使い方、基本編

アクリル絵具の特徴と使い方、基本編

 

こんにちは!
アクリル絵具で月夜の夢を描く
かみやみか です。

今回は、私が実際に
メインとして使っている画材
『アクリル絵の具』についてご紹介します。

アクリル絵具とは?

「顔料」という色の粉と「アクリル樹脂」
を混ぜた絵具のことを言います。

チューブから出してすぐだと水に溶けるのに
乾くと耐水性になり一度乾くと
水をかけてもこすっても落ちない!
というほかの画材には無い特徴があります。

アクリル絵具は万能画材!!

紙だけでなく、石、木、陶器、ガラス、
プラスチックなど他の画材では
描けないものにも描くことが出来る
絵具であり

チューブから出して水に溶かずに
そのまま使うと厚く盛り上げることで
油絵のような表現をすることも可能で
多めの水で溶いて使うと水彩画のような
表現もできます。

さらにアクリル樹脂は伸縮性に
優れているため、布に描いても
はがれにくいという特徴もあります。

なんにでも描けてしまう
まさに万能といえる画材です。

アクリル絵具は乾燥が早く、乾くと耐水性になる

水彩絵具や油絵具と違い
乾くのが早いという特徴があります。

そのため乾いた後
絵の上にうっかり水をこぼしても
せっかく描いた絵が崩れることが無いため
優雅に紅茶を飲みながら描いても安心です。
(紅茶に筆をつけるという失敗には気を付けて!!)

乾くと耐水性になるため違う色を
何度でも塗り重ねることが出来ます。

つまり、失敗しても
どんどん塗り重ねることができ
修正が簡単だということですね。
(失敗を恐れるなかれ)

【補足】
筆を洗った後の筆洗の水を
流し台に流してしまうと
水分が蒸発した後に排水管の中で固まって
詰まってしまうこともあるので
筆洗の水を思いっきり薄めて流すか
しばらく蛇口を全開し
排水管の中の絵の具を流しきるなど
気を使ってみると良いかもしれません。

環境面など心配な方は
生理用ナプキンに吸わせて
ビニール袋に入れて捨てるのも
裏ワザとしてアリかな?とも思います。

アクリルガッシュとは?

アクリル絵具の仲間として
アクリルガッシュというものもあります。

アクリルガッシュは不透明でツヤの出ない絵具
普通のアクリル絵具のようなツヤツヤした
仕上がりになるのがちょっと苦手で
マットな画面が好みな方にはこちらがおすすめです。

広い面をむらなく塗るのが容易であり
一般的な「風景画」よりは「デザイン画」
「ポスター画」などに向いています。

ただ、普通のアクリル絵具で描ける
油絵のような盛り上げ効果や
水彩のような透明感を出す表現には不向きです。

ちなみに
こちらは塗りかねしすぎると乾いた時に
表面がひび割れを起こします。起こしました(:_;)
(塗り重ねすぎは控えましょう)

透明、半透明、不透明がある

アクリルガッシュには無い特徴として
普通のアクリル絵具には
チューブにある文字をよく読むと
「透明、半透明、不透明」の表記があります。

先に描いてある絵の上に
透明の絵の具を乗せるとちょっと違った
雰囲気が出せるので
いろいろと試してみると面白いですね。

絵具のフタはこまめに閉める

アクリル絵具は乾燥が早いという特徴
があるため、少し油断するとチューブの
口の部分の絵の具が乾燥してしまい
使えなくなってしまいます。

チューブから必要な分だけ出したらすぐに
フタを閉める習慣をつけるようにしましょう。
(ここは少し面倒ですが、すぐ慣れます)

筆はナイロン製が扱いやすい

動物の毛を使った筆も
使えないことは無いのですが

細い筆の場合は何度も使っていると
特に筆先が比較的早く傷んでしまい

「クルンッ」と曲がってバサバサになるため
細かい描き込みをしたいときに
とても描きづらくなります。

ナイロン製の筆は毛先がしなやかで
動物性の筆と比べると耐久性もあり
比較的丈夫で安価なのでおすすめです。

絵筆はこまめに洗うこと!

絵筆に絵の具をつけてしばらく時間が経つと
絵筆に残っている絵具が乾燥して固まります。

一度固まってしまうと、もうどうにもならず
捨てるしかなくなってしまうので
筆に絵の具が残らないようこまめにすすぎ
使い終わったらしっかりと洗うようにしましょう。

アクリル絵の具を使い初めた頃ですが
私は泣く泣く何本か捨てました。

パレットは紙パレットがおすすめ

乾燥が早く耐水性という特徴から
予想はついていると思いますが
普通のプラスチック製や陶器製のパレットだと
固まってしまい、どんなに洗っても取れません。
(削り取ることはできますがパレットが痛みます)

なので、使う場所が無くなったら
1枚ずつ剥がして捨てることが出来る
市販の「使い捨て紙パレット」がおすすめです。
(通販が手っ取り早いです)

アクリル絵具のデメリット

乾くのが早すぎる!!

せっかちでどんどん描き進めたい人には
とても便利なのですが

ゆっくりと描くタイプの人
細かい描き込みをしたい人にとっては
少々厄介です。

筆についている絵の具も
パレットの上にある絵の具も乾いてダマになり
数分もすればカチカチになってしまうのです。

そのため
描くのがゆっくりタイプの人は
時々スプレーで水を吹きかけたりして
絵の具が乾かないように工夫する必要が
あります。

 

最後に

以上が、アクリル絵具の特徴と使い方
基本編です。

なんだかとても扱いづらいように
書いてしまいましたが
私自身ゆっくり描き込みしたい方なので

実際に描く上で
ちょっとやりづらいなぁと思っている所は
「乾燥するのが驚くほど速い」
というところだけです。

人によってはデメリットではなく
また普通に使っても圧倒的に
メリットのほうが多いため

アクリル絵の具をメイン画材に
使っている人が増えているのも事実です。

なのでもし
アクリル絵具ってどうなんだろう?
気になるな、と思っているならばぜひ
この機会に、アクリル絵の具を使って
絵を描くことを楽しんでみてくださいね。